111: ◆FlW2v5zETA[saga]
2017/05/10(水) 14:30:45.57 ID:nW+Vca+e0
「少尉から報告は受けたよ。頑張っていたそうじゃないか。」
「まぁ、何とか勝てたって感じでしたけどね…あ!そうだ!司令官、これお土産です!」
「これは懐かしいな、あそこの名物か…青葉、ありがとう。遅いけど、少しコーヒーでも飲もう。」
「あ!それぐらい青葉が淹れますよぉ!」
「ダメダメ、今この時間の君は客人だ。まぁ座っててくれよ。」
そう制されて、青葉はしょうがなくソファに座り込みました。
やっぱりいつものあの微笑ですが、コーヒーメーカーを弄る横顔は、何だか機嫌が良さそうで。
“青葉が帰って来たからかなぁ”なんて勘違いみたいな事を思って、一人で嬉しくなっていました。
今は出されたコーヒーを飲みながら、ふたりでお土産をつまんでいます。
あ…これすっごい美味しい!名物なだけあるなぁ。
「……いやぁ、落ち着くね。」
「お菓子も美味しいですねぇ。司令官、コーヒー淹れるの上手いですね。」
「まぁ久々のこの味もだけど…いつもの時間に戻った気がしてね。
青葉が帰って来たら、あっという間にそうなったよ。」
「……きょーしゅくです。」
あー……あはは、いざ言われると、頭真っ白になっちゃうなぁ…。
そっか…そう思ってくれてたんだ…。
ソファの対面に座る彼を見て、隣に行きたいなぁなんて思って。
でもこうして、前から見つめてもいたいような。
それは何にせよ、青葉にはとても幸せな時間でした。
そんな時です、彼から声が掛かったのは。
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