103: ◆FlW2v5zETA[saga]
2017/05/08(月) 02:41:09.80 ID:hghrd//O0
予想外の事態でした。
青葉は言わずもがなですが、扶桑さんも私服で。どうやら彼女もオフなようです。
ま、まさか鎮守府の外で会うなんて…うう、私服姿がまた美人…負けそう…。
「ふふ、後姿でそうじゃないかって思って。あなたも来てたのね、散策かしら?」
「え、ええ…扶桑さんはお休みでしょうか?」
「ええ、でもちょっと暇を持て余してね。良ければ一緒にお茶でもどうかしら?」
「…はい!」
これは千載一遇のチャンスだ!
緊張感はありましたが、この時青葉にNOの二文字は浮かびませんでした。
車は海岸線を走って、とあるカフェへ。
人もまばらで、今日は暇なようです。お好きな席へどうぞと言われ、扶桑さんの促すままとある席に座りました。
そこは窓から国道と海の見える、見晴らしのいい場所で…ここ、昔も来たのかなぁ。
「昨日は山城が失礼をしたみたいね…ごめんなさい。」
「いえいえ!気にしてませんから!」
「ありがとう。慕ってくれるのは嬉しいのだけど、あの子は私の事になると、ちょっと周りが見えなくなる時があるから…。」
山城さんかぁ、そう言えば昨日のやり取りで…。
青葉が二人の事を知ってるのも、きっと聞いてるよね。
窓の外を眺める彼女の横顔は、やっぱりきれいで。
でも物憂げな瞳の奥には、何かあるように思えました。
…何を、思い出してるんだろう。
557Res/457.29 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20