391:名無しNIPPER[saga]
2017/08/12(土) 23:37:52.63 ID:HYfkMx6zO
ブキヤ「君たちはただ全力で試合をやってくれればいい」
勇者「最初からそのつもりだぜ」
ブキヤ「ただ若はいつも通りの八百長だと思っている。そこはそのまま貫き通してほしい」
魔法使い「商人君に八百長と思わせた上で勝てと?」
ブキヤ「ああ。できれば若の望み通り完封勝ちがいい」
戦士「勝つのは決まってんじゃないの?」
ブキヤ「本気の勝負だと思っているのは相手側も同じだろう?」
僧侶「問題は向こうにはヤドヤという男がいることだ。あの者がいては真剣勝負もあったものではないと思うが」
勇者「あいつも商人の……つまり俺たちの味方なんだろ?」
魔法使い「だね……敵の中に味方がいる。まるでダンジョン内に宿屋を用意してくれているようなものだよ」
ブキヤ「あいつは本気を出さない。しかしそれは自分も同じ。お互い一人ずつ役立たずがいるだけだと思えば試合は成り立つ」
僧侶「それはできないことではないが……」
戦士(一人役立たずがいるか……やれやれ、いい迷惑だな)
ブキヤ「難しいかもしれないが君たちは余計なことは考えずにやってくれ」
魔法使い「でもだったら商人君にも事情を知っといてもらえば……今日はいつもみたいに望んだ結果になるとは限らないって」
ブキヤ「今日はただでさえ予想外の出来事が続いている。若はあれでも繊細な人だ」
魔法使い(……見えない)
ブキヤ「若にこれ以上余計な気苦労はさせないでほしい」
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