勇者「集え!我らアリアハン高校野球部!」
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193:名無しNIPPER[saga]
2017/05/15(月) 19:29:41.28 ID:bXNy42ntO
遊び人「兄貴は昔からなんでもできた。だから試合を壊さない程度の代役もそれなりにできるんじゃないかって、浅はかな子供の考えで頼んだんだ」

魔法使い「本当に天才なんだ……」

遊び人「僕も兄貴凄いとしか思わなかった。兄貴を自慢したくてしょうがなかった」

勇者「兄弟いないからわかんねえけど、そういう気持ちになるんだろうな」

遊び人「そこまではよかった」

魔法使い「え?」

遊び人「その日から周りの僕を見る目が変わった。やたらと持ち上げ、僕さえいればどこにも勝てるという空気が出来上がった」

遊び人「初めてチヤホヤされたこともあり、舞い上がってしまったよ」

遊び人「求められていたのは僕じゃないのにね」

賢者「……」

遊び人「その後の試合は当然求められた結果が出ず、プレッシャーに押し潰され大敗」

遊び人「それからは一度もまともな状態で試合に挑めなかった」

遊び人「僕の成績に関係なく、全ての敗戦のスケープゴートになった」

遊び人「期待に応えられない人間はどうなると思う?陰口から始まりイジメへと繋がっていくのさ」

魔法使い「そんな、イジメなんて……」

遊び人「悲しかったよ。でも厄介なことに、同時に悔しいという感情もあることに気づいてしまった」

遊び人「僕が今までしてきた努力はなんだったんだろう」

賢者「……」

遊び人「僕は兄貴に嫉妬していたんだ」


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