士郎「……俺は、偽物なんだ」
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37: ◆026JPAkZvkOC[saga]
2017/04/23(日) 23:45:50.01 ID:w3itw7Mi0
「解析、開始……っ!」

頭の中を高圧電流が流れるような感覚。脳が焼き切れそうなほどの痛みの中、違和感がある場所を片っ端から探って行く。


「……屋上には4箇所。ここから12時の方向に1つ、6時の方向に2つ、4時方向に1つかな」
「はい、分かりました!じゃあちゃっちやまと解除してきますね!」

いつの間にか『キャスター』は実体化していた。自分が言った方に駆け足で向かい、罠を丁寧に解除している。
その間に自分は精神を落ち着かせて、買っておいたペットボトルの水を飲むことにした。

魔術も小規模なものならまだしも、大規模なものやある程度高度なものを使うと体への負担が大きい。
もし校舎全体を一気に解析しようものなら間違いなく廃人になってしまうだろう。手間がかかるとはいえ、一箇所ずつ地道に調べていくしかないのだ。

「はぁ……もっと効率的に出来ればなぁ。どんなに楽だったか……」

「なーに言ってるんですかご主人様。正義の味方は泥臭くあってこそですよ!落ち込む必要はありません!」

「あぁ……そうだな。悪い、らしくなかったかもな。よし、次行くぞ!」
「はい!」


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