士郎「……俺は、偽物なんだ」
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171: ◆026JPAkZvkOC[saga]
2017/10/05(木) 20:07:01.64 ID:qwKvw3Y90
「……士郎、大丈夫?体調悪いんじゃない?」
「え?あ、まぁ……」

そう思っていたが、現実はそんなに甘くなかった。
ランニング後は頭がスッキリした……どころか真逆で、全身を駆け巡る悪寒と、脳を揺さぶられているかのような吐き気に襲われた。
それでもどうにか顔に出さないようにして、朝食を作ったわけだが……
やはり彼女の目は誤魔化せなかった。これが「藤村先生」としての面なのか、「藤ねえ」としての面なのかは定かではないが。

「さっきからご飯食べるのも遅いし。本当に大丈夫?」
「いや、平気だって。ちょっと頭が痛いだけだから」
「無理しちゃダメよ〜?本当、士郎ったら昔っから無茶ばっかりして大変なんだから」

それからしばらく藤ねえの昔話が続いたので、曖昧な返事をしながら朝食を食べ進める。普段通りに炊き上げたはずの白飯は、まるで味がしなかった。


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