八幡「ゲームが完成しそうだからすぐこい?」 ルナ「ルナのゲームだよ」
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◆SqZQSXA.b2
[saga]
2017/06/14(水) 00:17:49.18 ID:t09eU0wA0
それがどうした.
自身の目的は,自分の為に生まれ,自分が叶えるものだろう.
そうでなければ,無関係だから.
そんな当たり前のことを,俺は忘れそうになっていた.
ファイターの声が現実へと引き戻す.
ファイター「もっと詳しいことを聞きたいなら,他を当たってくれ」
八幡「ああ」
それから,宿に着くまで誰も口を開こうとはしなかった.
各々,これからのことについて考えを巡らせていたのだ.
案内された宿の前でファイターと別れてから,暫く時間を潰すことになった.
祈りの時間は,およそ一時間.それまで宿へ入ることは勧めないと,彼から忠告を受けたからだ.余計なことで,反感を買っても面白くない.
天剣の乙女は,辺りを見てまわろうと言ったが,それを俺は断った.
とてもそんな気分にはなれなかったのである.
彼女がいなくなった後で,ようやく敷石に座り込んだ.
どっと全身に疲れがのしかかったが,苦ではない.
むしろ,意識を手放してしまう瞬間まで,波一つ立たないくらい穏やか気分だった.
この世界で比企谷八幡を,取り戻すと心に決めたのだ.
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