八幡「ゲームが完成しそうだからすぐこい?」 ルナ「ルナのゲームだよ」
1- 20
34: ◆SqZQSXA.b2[saga]
2017/05/16(火) 02:22:02.15 ID:CbsqF9ND0
近づくと、それが高々と上げられた松明なのだと分かった。

炎の細かい粒と、煙を黙々と吐き出している。

また、その明かりから幾分離れたところに物見櫓が鎮座しており

それを守る黒ずんだ柵が地形にそって、正面一杯に広がっている。

天剣の乙女「今晩は、ここに泊めてもらおう」

その提案には是非もないのだが、一つ大きな問題がある。

八幡「お金が、ない」

陽乃さんには、カード以外なにももらっていないのだ。

いざとなれば、天剣の乙女に働いてもらうことになるかもしれない。

己が働くという言葉は、自分の辞書には載っていないのだった。

そのことを、体が思い通りに動かない事実で何重にも包んで伝えると、天剣の乙女は慇懃に答えた。

天剣の乙女「私が、あるじの手足となろう。何でもとはいかないが、私を思う存分頼ってくれて構わない」

彼女は包容力のある女性なのだと、多少なりとも感動を覚えた。

例え、この場で

『比企谷君は、ヒッモーと呼ばれる方が好みなのかしら』と雪ノ下に毒を吐かれようが、

『いつものヒッキーがでたの、久しぶりかも…』と由比ヶ浜から物珍しそうに見られようが

俺の方針は定まっていただろう。

もし宿に入ったら、疲れがとれるまで一歩たりとも出歩くものか。

このことである。


<<前のレス[*]次のレス[#]>>
58Res/55.45 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 書[5] 板[3] 1-[1] l20




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice