八幡「ゲームが完成しそうだからすぐこい?」 ルナ「ルナのゲームだよ」
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18: ◆SqZQSXA.b2[saga]
2017/04/27(木) 23:42:37.74 ID:J6qLwPr90
急にこの紙がなにか汚らわしいものに思えて、手を放した。

力なくその場に墜落した紙飛行機は、風に嬲られて奇異な模様を蠢かす。

八幡「これが呪いの装備だったら、やばかったな…」

ひょっとすると、触れた時点で呪われているかもしれないが。

指先についた黒い汚れにはっと気づいた俺は、それをこすり落とそうとした。

だが、どうでもいいことを思い出してしまう。

遠い昔に比企谷菌が付いたと言って、互いに擦り付け合っていた奴等の顔を。

そして、それを輪の外から眺めていた、自分の惨めさを。

いや、考えすぎだ。いくらなんでもあんな陰気さMAXの紙と、クラスで誰ひとり友達がおらずノートに厨二設定をせこせこ書き溜めていた自分が同じだと?

この場に折本がいたら、ウケていた。

俺はさっさと土をかき分け穴を掘り、そこに紙飛行機を投げ込んで埋めてしまった。

ついでに適当な枝を一本突き刺して、墓標を立ててやる。

すっと手を合わせて、紙飛行機に語り掛ける。

八幡「ここまでしてやったのだから、呪うなよ。絶対だぞ」

それから、森の中を彷徨い歩き、崖から落ちそうになったり、

地上に張り出した根につまづいて転びかけたりしたが、例の紙飛行機とは一切関係がないと信じたい。


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