永琳「あなただれ?」薬売り「ただの……薬売りですよ」
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792:名無しNIPPER[saga]
2023/01/07(土) 22:52:01.91 ID:G+zmOxss0


「…………ハァ〜〜〜〜」


「ったく…………」


 ま、というわけで、だ。
 結局、薬売りのその後など「誰にもわからなかった」と言う事よ。
 師も、身共も、どころか本の著者ですらわからぬとなれば、もはや知る術等どこにもあるまいて。


 タンッ
 

 そういう訳で、だ。もしもこの「見るからに怪しい男」が皆の前に現れた時は、是非とも身共まで御一報願いたい。
 もはや、身共とて黙っておれぬのだ。
 もし、万が一にもあの男と再会する時が、この先どこぞであったなら……あの永遠亭の連中に代わりて、延々懇々と説教してくれる。
 

「これだから…………最近の若い者は…………」


 と、零す女の愚痴は今の世に対する深い嘆きである。
 それはズバリ「先人を敬う事」。この話を教訓に、失われつつある畏敬の念を胸に刻めと、女は皆に説き伏せておるのであ〜る。
 身共とて、若かりし頃はそりゃもう辛い日々の連続であった。
 だがその頃の苦労を重ねたおかげで、こうして文武両道、高名かつ高貴なる身分に収まったと言う訳だが……。


 タタンッ


 しかし最近の若者はどうだ。大した苦労もせず口を開けば文句ばかり。
 かつての身共の様に、強靭な精神と博識への探求を持った若者をトンと見かけなくなったこの現状、嗚呼〜なんと嘆かわしい。
 身共の様な位高き存在が肩身の狭い思いをする傍ら、諸君らの様な不埒者が蔓延るお江戸の未来はまっこと暗ぅ(ry


【はいはい】


 といった所で、最後に少し毒を入れつつ、しかし長きに渡る講談にお付き合い頂き真に感謝の極み。
 お江戸に流離う修験の匠・柳幻殃斉の語る一席



 タタタンッ
 


 これぇにぃてぇ
 ア、ヨイぃオワリでございぁ――――













 ――――あ。



【?】



 そうだ、思い出した…………最後に、著者から承った”言伝”を伝えねば。




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