永琳「あなただれ?」薬売り「ただの……薬売りですよ」
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名無しNIPPER
[saga]
2017/12/21(木) 00:41:20.83 ID:quhZaAAU0
てゐ「え、もういいの?」
薬売り「ええ、もう、十分ですとも」
薬売りの唐突な言葉に、案の定妖兎は困惑の表情を見せた。
妖兎本人からも感じる程に、足らぬ言葉の皮算用。
加えてふと目線をやれば、明らかに「退魔の剣が変化していない」この事実。
てゐ「そ、そうなの……? まだなんも、言ってない気もするんだけど」
それらが故に、妖兎は暫しの間混迷に苛まれた。
が――――しかしそれも、直に収まり申した。
その旨趣を知る術こそないが、次に出る妖兎の言葉から察するに、おそらくはこういう風に考えていたのかもしれぬ。
てゐ「えと、じゃあ……あんたはどうする?」
てゐ「もし帰りたいってんなら……”今の内に”出しといてあげるけど」
薬売り「…………フフ」
「目を向けるべきは、今ではなく先にある――――」。
つまりはこの、胡散臭い部外者を追い出した後に起こる事態。
すなわち、この永遠亭の存在そのものを賭けた【大一番】への布石に過ぎぬのだ、と。
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