永琳「あなただれ?」薬売り「ただの……薬売りですよ」
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名無しNIPPER
[saga]
2017/12/14(木) 00:03:48.54 ID:wRncuJPX0
薬売り「日出国の始祖……それが兎の……真?」
兎「ところがどっこい、そんなものすごい肩書なのに、肝心の本人にその自覚は全くないときた」
兎「だから、この期に及んでまだ思い込んでるのよさ…………”自分はただの兎だ”って」
兎はその話を聞き終えたと同時に、黙った。
小難しい事を考えてたわけじゃない……ただ、あっけに取られてたのさ。
兎「男が語る話が、兎のちっぽけなお脳に収めるには大き過ぎたってだけ」
薬売り「それは……こちらとしてもそうなのですが」
唐突に壮大な話を告げられ、お脳の処理がおっつかなかったんだわさ。
だから、何も言い返せなかった。
ただ景色を見つめる事しかできなかった。
――――そんな心中を察してか、男も一緒に黙った。
兎と男。一人と一羽は言葉を交わさぬままに、二人仲良くずーっと景色を見ていた。
兎「まるで、かっての素兎と人間のようにね」
薬売り「……?」
その時の空は――――ちょうど、日が暮れる頃合いだった。
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