永琳「あなただれ?」薬売り「ただの……薬売りですよ」
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508:名無しNIPPER[saga]
2017/12/13(水) 23:38:40.90 ID:M+tBv7c20


男「これは……我が一族の成り立ちを記した書物です。ほんとは、勝手に持ち出しちゃあいけないんですがね」

てゐ「きったない本……これがお礼?」


薬売り(神々の……家系図……?)


男「ま、まぁ本の劣化はさておきですね……先ほど言った通り、この書物には父上と、我々兄妹の所業が事細かに記されておるのですが」

男「その中には……何故でしょう、”我が一族とは無縁の者”が載っているではありませんか」


 そう言いながら、男は本を”逆から”開き始めた。
 逆から開いた本は一番新しい頁が頭に来て、頁をめくるたびにどんどん古い話へと遡っていく。
 本の開き方としてはおかしいけど、でも間違えたわけじゃない。
 わかりやすいよう、わざとそうしたのよさ。


男「曰くこの者は、よく童と戯れる姿が目撃されていたようです」

てゐ「…………」


 男は、解説を加えつつ頁をめくり続けた。
 それはきっと「親切」のつもりだったんだろうけど……むしろ余計なお世話だった。

 だって……語られるまでもなく、てゐはすぐに気づいたのよさ。
 東西南北に散らばる、181名の神々が記された家系図――――
 で、あるはずなのに、その全ての行に、何故か”一羽の兎が”載っていたのを見たらね。




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