永琳「あなただれ?」薬売り「ただの……薬売りですよ」
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421:名無しNIPPER[saga]
2017/11/30(木) 01:17:00.88 ID:rqejUdQb0


てゐ「……」

薬売り「どうか、しましたか?」

てゐ「いや、なんつうか……」

てゐ「あんたって、ホントに薬売りだったんだなって言うか……」

薬売り「……?」


 妖兎よ安心しろ。そこらへんは、今まで薬売りと出会った全ての者共が、すでに突っ込み済みよ。
 あの神妙不可思議にして奇怪な見た目からは想像できぬ程に、この真理を鋭く診る眼力は、さすが薬売りを名乗るだけあると言うものよの。

 現に、今この時においても、たったあれだけの説明で見事「真」を言い当てよった。
 それは当の妖兎自身がよぉくわかっているであろう。

 して、今回の薬売りが対面せしめた、この妖兎の身に罹りし真とは――――
 人呼んで――――【幻肢痛】。
 無くしたはずの四肢が、まるで、幻のように痛み出す病の総称であったのだ。


https://i.imgur.com/3opsgFZ.jpg


薬売り「最初から、そう名乗っておりましたが?」

てゐ「あー、うん。そうね、もういいわ」


 そして薬売りは続ける。
 幻肢痛は、所説はあれど未だ解明されぬ、一つの”現象”であると。
 在るのに無い――――故に治せない。
 いみじくもその語りは、かつて永琳が妖兎に下した診断と、すべからく一致していたのであった。



【因幡てゐ――――之・真】




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