永琳「あなただれ?」薬売り「ただの……薬売りですよ」
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名無しNIPPER
[saga]
2017/11/26(日) 02:48:21.81 ID:N+y5bzEE0
てゐ「確率は、不確かなようでとある理に沿って動いている」
てゐ「そしてその理は、人には決して理解できない理」
てゐ「理解できないけど、確かに存在する理。全てが異なる独自の理」
てゐ「なのにその理は、時として現実世界に影響を及ぼす」
薬売り「それは……」
てゐ「これって……あんたの言う”モノノ怪と同じ”じゃない?」
まったく、何を小難しい事を言い出すのだと思ったが……「理解できずとも問題ない」とわかれば一安心だ。
すれてんがーの猫とやらは、要は例え話。
確率が持つ独自の法則が、モノノ怪の生態と酷似すると、妖兎はそう言いたかっただけに過ぎないのだ。
てゐ「お師匠様は、この確率が起こす矛盾を、こういう風におっしゃったわ」
てゐ「――――”確率は観測される事で初めて一つに集約される”」
薬売り(観測……)
てゐ「これがその、りょーしなんとか論の結論らしいわ……まぁ、そっちはさっぱりわかんないけど」
【理屈】
てゐ「でも……最初にその剣の抜き方を聞いた時、あたしはピーンと閃いた」
てゐ「退魔の剣が【形と真と理】を必要とするのは――――このシュレディンガーの猫と同じなんだって」
しかしながらその例えは、実に興味を引く話であった。
箱の中の猫云々は存ぜぬが、確率の話ならば身共もわかる。
要は、「丁半博打」の事を言っているのだろう?
ふふ、懐かしいのぅ……身共も若かりし頃、夜な夜な街に繰り出しては博打に明け暮れたものよ。
てゐ「退魔の剣を抜く事は、猫の入った箱を開けるのと同じ事……見えない世界にいるモノノ怪を、観測することで一つの結果に表す事と同じ」
てゐ「だから斬る事ができる……いや、”斬ると表現”する事ができる」
そういえば、この薬売りは博打を嗜むのかのう。
なさそうだな……なんとなくこいつは、そう言った運否天賦とは無縁な気がするよの。
ま、元々が薬売りである故な。こやつは理に沿ってのみ動く「お堅い」人種と言えよう。
だからこそ、疑問に思うはずだ。
薬売りが持つ退魔の剣。と、その所以。
何故に剣は、形と真と理を求め、何故にモノノ怪を斬る事ができるのか。
薬売り「この剣が……観測を……?」
ひょっとしたら、妖兎の説は図星だったのかもしれん。
今だからこそ言うが、身共もほとほと不思議に思っていたのでな……
あんな摩訶不思議な刀、一体どこで手に入れたのやら――――そして如何様にして、抜き方を知ったのか。
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