永琳「あなただれ?」薬売り「ただの……薬売りですよ」
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387:名無しNIPPER[saga]
2017/11/25(土) 22:59:24.64 ID:cTjbZ6OQ0


てゐ「何よ、何今更ビビってんのよ」

てゐ「あんときゃノリノリで刀突き立てて来たじゃない――――”あたしをモノノ怪と思って”さ」


 薬売りは、しばしの間押し黙った。
 口を閉じ、眼を閉じ、座を保ったまま、妖兎の煽りに堪えておった。

 まぁ……迷っておったのだろうな。
 「この圧倒的に不利な状況を、以下にして乗り切らんか」。
 まさに難題を突き付けられた、貴公子さながらである。


てゐ「何を迷う? 単純な話じゃない」

てゐ「あたしとの弾幕勝負に勝てたら、全部吐いてあげるつってんの」


 しきりに弾幕勝負にこだわる妖兎の姿勢。
 薬売りにとっては慣れぬ文化であろうが、この幻想郷ではこれが当たり前なのだ。

 弾幕勝負――――弾幕で決着をつけ、弾幕で持って白黒をハッキリさせる、弱肉強食の如き絶対の掟。
 妖らしい、実に野蛮な掟である。だが必要な掟であるのもこれまた事実。



てゐ「でも、万が一あんたが負けたら…………」


てゐ「負けたら……負けようものならば…………」



 此度の対峙も、まさにその範疇であろう。
 弾幕至上主義の幻想郷の理。
 それはこの地に足を踏み入れた以上、何者であろうと、一切の関係がないのである。



てゐ「…………ごめん、あたしが勝ったらどうするか、そこ考えてなかったわ」



【度忘れ】



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