永琳「あなただれ?」薬売り「ただの……薬売りですよ」
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285:名無しNIPPER[saga]
2017/05/20(土) 18:10:28.55 ID:vYXW/NBlo


レイセン「ふざ…………け る な ァ ァ ァ ァ ! こいつがこんな事、思うはずなんてないんだ!」

レイセン「いつだって自分だけが可愛い臆病兎! この機に逃げ出そうとしている逃亡兎!」

レイセン「それ以外に――――一体何がある!」


 逃げた先に、一体何があるのか。
 逃げた先に、どのような運命が待ち受けているのか。
 兎には皆目見当が付きません。
 もしかしたら、今よりずっと酷い目に合うかもしれません。
 


レイセン「それ以外に……ない……はずなのに……」



 ですが、それでもかまいませんでした。
 心から愛した永遠が、この先も保たれるなら。
 永遠が永遠のまま、ずっとそこにあり続けるのなら……
 例え自分がどうなろうと、何ら悔いはありませんでした。




薬売り「…………」




 そうして兎は、逃げ出しました――――永遠を守る為に。


 めでたし、めでたし。




薬売り「以上……ですかな」




 ご清聴、ありがとうございました。




【――――拍手】


【拍手】【拍手】【拍手】【拍手】

【拍手】【拍手】【拍手】【拍手】

【拍手】【拍手】【拍手】【拍手】



 玉兎の物語は、これにて終わった。
 自らの生涯を題材にした物語はまさに納得の出来栄えであり、その証に、薬売りもつい自然と拍手を送る程であった。
 身共とて、ついつい引き込まれてしもうわ。さすがは元・月の達者兎と言った所である。
 堕落と転落を繰り返した半生だけあって……話の結末すらも、無事落としたのだ。




【余韻】




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