永琳「あなただれ?」薬売り「ただの……薬売りですよ」
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223:名無しNIPPER[saga]
2017/05/06(土) 22:49:56.52 ID:JykFf7uxo


(皆様 今までの非礼の数々 まことに申し訳ありませんでした)

(これからは 心を入れ替え 月の番人として 誠心誠意 職務に当たる所存で御座います)

(不束者ではございますが 末永く どうぞ よしなに)


 突然のレイセンの詫びに、皆は大きくどよめきました。
 「あのレイセンが礼儀正しく振舞っている――――」。
 あれほど汚かった言葉遣いが堅苦しいまでに正され、見るのも躊躇うくらいだらしなかった姿勢は、まるで竿のように真っすぐです。

 誰もが疑いませんでした。
 「ああ、レイセンは本当に心を入れ替えたんだな」と。
 そして永琳が言いました。
 「皆さん、今までの事はどうか、水に流してやってあげてください」と。
 最後にレイセンが、もう一度言いました。
 「今迄 本当に 申し訳ありませんでした」と。

 その言葉を吐くレイセンの目から、ツゥーと一滴の涙がこぼれ落ちました。
 その涙を見て、「其の赤き眼から流るる涙で持って、改悛の証とす」。
 すなわち「流した涙が反省の表れである」と、永琳含む皆はそう認めました。




(………………バ〜カ)




――――勿論、そんなわけはありませんでした。





(バイバイ姫様…………存分に満喫してきてね)


(称える者が誰一人としていない…………穢れた地への一人旅を)


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 それから数日後――――。
 月から、人が一人、いなくなりました。




【酉】




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