永琳「あなただれ?」薬売り「ただの……薬売りですよ」
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202:名無しNIPPER[saga]
2017/05/05(金) 10:29:41.36 ID:/9MplgHao


薬売り「気づいて、おられないのですか……?」

薬売り「さっきから……貴方が口を開くごとに、もう一つ”声”が重なっている事に」


うどんげ「何……言ってんの……?」


 薬売りは唐突に、酔狂な事を言い始めた。
 もう一つ、声が聞こえる――――玉兎が唖然とするのも当然じゃ。
 辺りを見渡しても誰もおらぬ。無論、声所か微かな息遣いすらも聞こえぬ。
 それは波長を聞くと言う玉兎の鋭い耳が、一番わかっているはずなのに。
 
 
薬売り「ああっ、今も、ほら……」

薬売り「なにやら、長々とおっしゃっております……それも、”貴方様の声で”」


 しかし薬売りは、頑なに主張を退ける事はなかった。
 この場に聞こえると言うもう一人の声。
 しかもそれは薬売りだけに聞こえ、玉兎には聞こえぬ声。
 言い換えれば、”玉兎だけに聞こえぬ声”。



薬売り「もう一度、お伺いします……”本当に聞こえませんか?”」



 そこまで言うなら教えてもらおうじゃないか。
 そのもう一つの声とやらは、一体なんと申しておるのか――――。



うどんげ「――――ッ!」



(にしても、見れば見るほど気っ色の悪い奴よね〜。なにこれ? ホントにこいつ人間?)

(変な道具に変な化粧に変な服にさぁ、言ってる事も意味わかんない事ばっかだし)

(ひょっとしたらこいつ、気触れじゃないの? おおこわっ。てかめんどくさっ)

(うざったいからとっとと帰れっつーの。この薄気味悪いちんどん屋が)



うどんげ「だ…………れだ…………」






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