永琳「あなただれ?」薬売り「ただの……薬売りですよ」
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名無しNIPPER
[saga]
2017/04/07(金) 01:44:21.50 ID:u90rax9no
門下と言えばそうだ。身共が修行の身であった頃の記憶が蘇る。
修験の道を志す者は多い……二人所か、古今東西からあらゆる者共がこぞって集まってきよった物ぞ。
しかしそれでも、こんな事は一切なかったぞ?
修験の修行は、喧嘩する暇などありはせぬ程、それはもう生半可な物では無かった故な。
てゐ「こっちだって体ぶち抜かれて大変なんだ! だからこそ早く寝て体を休めるんだろーが!」
うどんげ「何がぶちぬかれたよ! 大げさに言って、結局ただの掠り傷だったじゃないのよ!」
てゐ「掠り傷じゃねーよ! 古傷抱えてんのはお前も知ってるだろ!」
てゐ「何も知らねー癖に何様だ! じゃあお前も、いっぺん生皮剥がされてみろっつーの!」
人里から遠く離れた山々の、さらに奥深くにて。
時には滝に打たれ、時には食を断ち、さらにさらに、時には全力で山から山へと駆け巡るのじゃ。
これを”奥駆け”と言ってな……いやはや、あれが一番辛うござった。
断崖絶壁を駆ける苦痛もさることながら、稀に道中に熊なんぞが現れよったりしての。
いやはや、あの時はまっこと、肝を冷やした物じゃ。
うどんげ「そもそも! あんたがこんな奴を連れ込んだからこんな事になったのよ!」
うどんげ「一体どーしてくれる! あんた責任とりなさいよ!」
てゐ「はぁぁぁぁ!?!?!? 何人のせいにしてんのぉぉぉぉ!? そのちんどん屋は最初っから中にいたっつーのォォォォ!」
修験の教義の一つに”擬死再生”と言う考えがある。
死にも劣らぬ苦痛をその身に受け、その苦痛で持って穢れた罪を清め払い、新たなる存在として再生せんと言う考えじゃ。
修験者が山籠りに明け暮れるのは、その考えが根底にあるからじゃな。
してその修験の教えは全ての教えに通ずると、かつてわが師が言っておった。
無論それは、薬師の道にも……の、はずなのだが。
てゐ「そもそもお前だってこっそり二人で妹紅の所に行こうとしてただろ! アイツがいなくなったのもそのせいじゃねーの!?」
てゐ「関係なかったのに巻き込まれて、おーカワイソウ。落とし穴に落とされるのは必然ね!」
うどんげ「なんですって!? 大体それは、あんたが薬の事漏らしたからでしょーがァ!」
うどんげ「アンタが余計な事言わなきゃ妹紅になんて会いに行ってなかったわよ! 蓬莱の薬は、絶対に知られてはいけなかったのに!」
この竹林は我らで言う山。竹を媒介に自然と調和し、御身を清めて他者をも清める悟りの道……
と思いたいのは山々なのだが、肝心の修行人がこのありさまでは、まだまだ悟りは遠いよの。
主観ながら、薬師の修学よりもまずは、基礎的な作法から学んだ方がよいのではないかと思う今日この頃である。
まぁ、今更こんな事を言うた所で……もはやもう、後の祭り、か
【大喧嘩】
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