237: ◆Wv.nqe0Jy.[saga]
2017/03/30(木) 15:22:42.02 ID:Yskfq0Py0
山頂はよく整備された広場になっています。ここに人がいた時代は展望台か何かがあったのでしょう。その隅に、木造の小屋がぽつんと立っていました。
「ここ、でしょうか……」
『ジャパリカフェ』
古ぼけた看板にはそう書かれています。営業しているとは到底思えません。
「すみませ〜ん」
ガラガラという鈴の音が響くと同時に、
「いらっしゃぁい! よぉこそぉジャパリカフェへー」
田舎のおばあちゃんみたいな訛りで迎え入れてくれたのは、噂に聞いたアルパカ・スリさん。
「あのー、ここで紅茶が飲めるって聞いたんですけど……」
するとアルパカさんは悲しそうに顔を伏せました。
「ごぉめんねぇ。いまこーちゃ切らしてんだぁ」
「え」
「トキにお願いしてぇ、はかせに分けてもらおーとしたんだけぉ、はかせももう持ってないってぇ言われちゃってねぇ」
「え……」
「ごめんねぇ」
「そんな……」
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