236: ◆Wv.nqe0Jy.[saga]
2017/03/30(木) 15:21:39.67 ID:Yskfq0Py0
全周ほぼ崖です。そのうえ山頂付近には雲もかかっています。人が立ち入ることを拒みまくっているかのようでした。
「…………」
紅茶を飲みたいがためにあの山を登る……。もはや生命の危機すらありそうな道程です。でも紅茶……。
「フェネックたちが行った時はろーぷうぇー? ってやつを使ったっていってたなぁ」
「ちょっと行ってきます」
文明の利器万歳!
「え? あんたかばんのこと探してたんじゃないの?」
「たまにはほどほどに休む。昔から言い伝えられている家訓です」
「はあ……」
ジャガーさんが感心しているのか呆れているのかわからない顔で相槌を打ちます。きっと感心してくれているんでしょう、そうでしょう。
「じゃあ気をつけなよ!」
「ばいばーい!」
ジャガーさんとカワウソさんに別れを告げます。
ロープウェイは簡単に見つけることができました。そして人力のゴンドラも。
「……紅茶のためです」
美味しいものを飲んでこその人生なんですよ、たぶん。
ペダルを延々漕ぎ続け、涼しい気候にもかかわらず汗だくになったころ、ようやく山頂にたどり着きました。
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