1: ◆Wv.nqe0Jy.[saga]
2017/03/16(木) 00:08:45.64 ID:mBfbfeoZ0
サバンナでした。
見渡す限りのサバンナでした。
「……やってしまいました」
わたしは痛む頭を抑え、ひとまず状況を整理します。
「大丈夫かしら、あなた」
「ええ、大丈夫です、はい」
わたしを気遣ってくれるのはたまたま遭遇したライダースーツらしきものを着用したお姉さんだけです。それも、
「ううん……、あなた、私と同じかばではありませんわよね? 尻尾もない、羽もない・・・・・・。以前お会いしたかばんさんのような方ですわねぇ」
偶蹄目カバ科カバ属の哺乳動物、カバを自称する一見痛い……、失礼、なりきり系コスプレイヤーの方でした。
なぜわたしが、普段ならクスノキの里調停官事務所で優雅にお茶をたしなんでいるはずだった国連調停官のわたしがこんなところでこんな目にあっているのか、それを知るには少々時間を巻き戻す必要があります。
……バナナは使いませんよ?
SSWiki : ss.vip2ch.com
2:名無しNIPPER[sage]
2017/03/16(木) 00:10:50.07 ID:XdXN2EHGo
>>1
やめろ
3:名無しNIPPER[sage]
2017/03/16(木) 00:13:06.44 ID:RTFRfPcNo
期待
4: ◆Wv.nqe0Jy.[saga]
2017/03/16(木) 00:17:13.60 ID:mBfbfeoZ0
事務所に国連からの緊急依頼が舞い込んだのは、ボニーさんの里でのトロール騒動がひと段落してすぐのことです。
「……調停官が行方不明、ですか?」
その知らせを届けに来たわたしの悪友、Yがうなずきます。
5: ◆Wv.nqe0Jy.[saga]
2017/03/16(木) 00:24:32.33 ID:mBfbfeoZ0
Yによると、仕事熱心なその調停官さんは未確認集落へ出かけたっきり音信不通となり、すでに1か月が経過したというのです。ここに至って国連はその調停官が不測の事故により遭難したと認定、救助隊を派遣することを決定したのだそう。
「……で、なんでそれがうちに?」
「あんた、1人で月行ったり何やかんやしたりしてるだろ? 例の無人島ってのがなんかいわくつきらしくて冒険になれたあんたを先遣隊として派遣しようってなったってさ」
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