10: ◆AZbDPlV/MM[saga]
2017/03/11(土) 14:10:33.99 ID:XmOu0iY50
獄原 「ほ、星君! 大丈夫?! あ、あれ?」
王馬 「あー? なんだよゴン太ぁ。星ちゃんいないじゃーん」
(獄原と王馬?!)
王馬 「っていうか、いたらピッキングしてるときになにかしら反応あるってー」
王馬 「やっぱどっか散歩してるだけだって。星ちゃん、あんな見た目だけどさ、迷子になっちゃうようなお子ちゃまじゃないよ」
王馬 「心配ないって。あ、これ嘘じゃないからね」
獄原 「で、でもゴン太がチャイムを鳴らしたとき、キィィィッて、金属を爪でこするようなイヤな音がしたんだ!!」
どうやらあのチャイムは獄原だったようだ。確かに、あいつの朝も早い。用務員といっしょに花に水やりして、それから虫を探したりしているのをよく見かける。
いつもの時間に俺の姿がなくて心配で訪ねてきたってところか。
獄原 「星君、いつもだったら校庭を散歩している時間なのに、今日はいないから、どうしたのかなって。一応校舎にいるかもしれないと思ってみてまわったんだ!」
獄原 「それでもいないから、病気かなにかで動けなくなっちゃってるんじゃないかって、心配になっちゃったんだ…」
獄原 「チャイムを押したら変な音がしてきたし、やっぱり確かめないとって!!」
やはりそうか。こいつは本当に底抜けのお人好しだな。
しかし、マスターキーを借りればいいはずだが…途中で王馬のヤツに出くわしたか? こいつもこいつで“悪の総統の朝は早いんだー♪”とかぬかしながら校庭をぶらついていたりするからな。
『おい』
獄原 「え? あっ!!」
王馬 「んー? 猫?」
俺の声…今は鳴き声か…をきいた獄原と王馬は一斉に俺へと視線を移す。
獄原 「猫さんだ! おはようございます、猫さん!!」
王馬 「ありゃりゃ。星ちゃんってば部屋に猫持ち込んじゃってんの?」
獄原 「猫さんは物じゃないよ、王馬君!」
王馬 「寄宿舎は動物を研究しているような才能があるヤツくらいにしか、ペットは許可されてないはずだけど」
獄原 「か、隠して飼ってたのかな? そんな違反する人じゃないと思うんだけどなぁ……あ、さっきの変な音は猫さんが原因だったんだね!」
王馬 「にししっ! 星ちゃん、いっけないんだー! 先生にいってやろー!」
獄原 「うーん…それよりも星君が見あたらないし…お腹でも空いたのかな?」
獄原 「ひとまずは王馬君の心配ないっていう言葉を信じるよ!」
獄原 「おいで、猫さん! ご飯をあげるよ!!」
獄原 「それからキミのご主人の星君を探すから、安心してね!!」
獄原は見た目のゴツさに反して、幼い子供みてーな満面の笑顔を向けて両手を広げているが…まあ、飛び込んでやってもいいが、とりあえず遠慮しとく。
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