日向「神蝕……?」
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98:ヒヤコ ◆XksB4AwhxU
2017/03/23(木) 22:27:01.77 ID:TdN3Svrc0
西園寺 「……」

小泉  「日寄子ちゃん?」

西園寺 「……へっ?な、なに?」

小泉  「ううん、最近元気がないから、どうしたのかなって」

西園寺 「別に元気だけど?ただちょっと、考え事してるだけ」

小泉  「そっか……私にできることなら、いつでもしてあげるから。一人で抱えこむのだけはやめてね」

西園寺 「うん……」

二つ目。
西園寺はよく物思いに耽るようになった。『龍』の後は罪木からも距離を置いて、一人でじっと
何か考えこんでいる。なんか物足りないと思っていたら、あいつの暴言がないんだな。

日向  「なあ、西園寺……」

西園寺 「何。日向おにぃに喋る許可あげた覚えないんだけど?わたしの時間を消費するんだから、
     それなりの用事なんでしょうね」

日向  「お前は、よくも悪くも裏表がないんだ。そこが美点でもあるんだから、俺たちにもっと
     見せて欲しいんだけどな」

西園寺 「……それが、わたしを苦しめても?」

日向  「孤立も覚悟しての事だと、絶望していた頃のお前はのたまってたぞ」

西園寺 「……あんな、人間の汚い所寄せ集めたみたいな人たちでも、やっぱりわたしの家族だったんだよね。
     わたしのいい所も、悪い所も、あいつらの雛形から出来たんだって、分かってたのに。
     もうこの世にいないって思うと、せいせいするけど……ちょっと寂しいよ」

学園長の話が本当だったら、生きてるんだけど。もう一回殺してやろうかな。
西園寺はそう言って、また窓の外を眺めた。これ以上話はできそうにないな……。

小泉  「ねえ日向、大丈夫かな。日寄子ちゃん……強いように見えて、本当は誰よりも脆い子だから、
     すごく心配なんだけど……」

日向  「あいつの意思を尊重して、成長を信じてやるのも友達の務めじゃないのか?」

小泉  「……そう、だよね。うん……そうでなきゃ」ニコッ


俺たちは、さらに深い闇の中にいた。

_______

今日はここまで。



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