32:ヒヤコ ◆XksB4AwhxU
2017/03/12(日) 19:17:05.50 ID:uk5v1yXc0
ガラッ
罪木 「あ、日向さん……左右田さん、おはよう、ございますぅ……」
九頭龍 「よお、昨日は寝れたかよ?」
そう言う九頭龍も目が赤い。
西園寺 「きゃははっ、なんでみんなお通夜ムードなの?
蝕って、気に入らない奴をまとめて消せる大チャンスじゃーん!」
小泉 「……怖い」ボソッ
西園寺 「えっ?今なんて言ったの?」
小泉 「……なんでもないよ」
無理して微笑んだ小泉に、西園寺はそれ以上の追及をしなかった。
そういえば、こいつらの文字を聞いてなかったな。後でそれとなく小泉から聞きだすか?
俺がそんなことを考えている間に、時計が『カチッ』と針を合わせる。
午前11時……"蝕"の時間だ!
……
……
終里 「って…あれ?来ねーぞ?」
と、終里の言葉が終わるか終わらないかのうちに、ザーッと雨が降ってきた。
俺たちは窓にはりついたが、空島は灰色の雲に覆い隠されて見えない。
豚神 「思った通りだ…空島の影が学園に重なる時、ということは、雨や曇りでは蝕は起こらない。
これで、夜には蝕が起こらなかった理由も繋がったな」
辺古山 「つまり、梅雨時には蝕の心配がないんだな。安心した」
ソニア 「はあああ…一気に緊張が解けましたっ…」ヘナヘナ
なるほど。十神が余裕だったのは、雨を見越していたからだったのか。
さすがの神蝕も、天気には勝てなかった。
そして俺たちは――また一日、この罪深い命を長らえた。
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