122:ヒヤコ ◆XksB4AwhxU[saga]
2017/04/05(水) 12:24:14.37 ID:pssxomK80
おさまった時、目の前にいたのは左右田だった。
どうやらここは、奴のラボであるらしい。
左右田 『おっ?カムクラさんじゃねーか。めっずらしーのな、こんな地下まで来るなんてよぉ、
もしかしてオレに会いたかったとか?』
ヒャハハハッと笑った左右田は、機嫌がいいみたいだ。
手術台の上にベルトで縛りつけた『何か』をいじりだす。そいつは、左右田によく似た顔をしていた。
『んーっ!!ぐ、んぐっ、んうぅぅーー!!!』
猿ぐつわをはめられた全裸の男が、必死に体をばたつかせている。
きっと、左右田が年を食ったらああいう感じになるんだろうな、と思うと同時にカムクラが聞いた。
カムクラ 『それは、あなたの父親ですか?』
左右田 『せいかーい。カムクラさんは会話がサクサク進むっから楽だよなー。江ノ島はキャラが
ゴロゴロ変わっからよー、見てて面白れーけど話すんのはクッソだりぃんだよな』
カムクラ 『……脳と脊髄を生体で調達した自立型のロボットですか』
左右田 『そ。実の家族で造る殺戮マシーン。イカしてんだろ?』
父親 『……!!』ジタバタ
左右田は、頭蓋骨が取り外されて脳がむき出しになった父親にコードを繋ぎ始めた。
コードの先に、ガトリングガンをたずさえたロボットが見える。カプセル部分には溶液が満たされていた。
あそこに、左右田の父親の脳が入るのか。
『やめろっ………和一、やめてくれ!!目を覚ませ!!』
口が自由になると、父親は必死に叫んだ。
やめろ。
それだけはやめろ。
日向 「やめろ!!!」
九頭龍 「うわっ!?」バッ
日向 「………九頭龍か。……悪い、驚かせて」
九頭龍 「オメーといると寿命が縮むぜ……相当やばいモン見えたらしいな」バクバク
心臓をおさえて「いい加減慣れろよ」と九頭龍。カタギに無茶を言うな。
左右田 「……思い出したかよ」
隣に座る左右田は、両手で顔を覆ってため息をついた。
日向 「お前の家族は、みんな兵器に」
左右田 「オレだけじゃねーよ。ソニアさんは家族を田中の動物の餌にしちまったし。小泉の親は江ノ島の実験台。
西園寺の家は皆殺し。花村のお袋さんはとんかつ。オレだけじゃねえんだよ……」
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