メイド「私の嫌いな貴方様」
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148: ◆TEm9zd/GaE[sage saga]
2019/03/09(土) 20:29:31.57 ID:XWj0qJN60
………………。
…………。
……。



ギャル「お、アルバム見てるの? 見して見して!」

女「はいはい、わかったから、いい大人がアルバム一つではしゃがない」

お嬢様「そうですよ。ましてやギャルは、朝ドラ主演の大女優でしょ。……その調子じゃ、外でも子供みたいにはしゃいでないか心配だわ」

ギャル「あら、日本有数の大企業。その次期社長に心配してもらえるなんて光栄の極みですわ」

女「はいはい、バカ言い合ってないで、写真見るんでしょ」


 ギャルにアルバムを押し付ける。

ギャル「私の卒業式じゃん、懐かしい」

 そう言って指差したのは桜舞う一枚の写真。
 そのなかでギャルは黒い筒を胸に抱き、涙を浮かべていた。

お嬢様「もう十年近く前になりますか」

ギャル「そうそう、このとき私の第二ボタンを二人がとりあって……」

女 お嬢様「「うそつくな!」」

ギャル「そんな秒で否定しなくても……」

女「しょうもない嘘つくからです」

女「……で、これが私たち二人の卒業式」

お嬢様「女、いい笑顔……横にいるのが先生って言うのが気に入らないけど……」

女「ちゃんとお嬢様とのツーショットもあるんだから、妬かないの」

お嬢様「まさか、先生とその後も仲良くするとは思わなかったんですけどね」

女「腐っても幼なじみだからね、まさしく腐れ縁だったわけだ」

ギャル「今でも会ってるしね。女にそんな想われる先生、ほんと妬ける」

お嬢様「同感同感」

女「だから妬かないの。会ってるって言っても、娘っちと遊ぶだけの事が多いし」

 ふぅ、ため息一つ。
 お姉ちゃんの話をするとすぐこれだ。
 これだけは学生時代から変わらない。当時から手を焼いたものだ。

 余談だが、私が昔お姉ちゃんに貰ったペンダントは今は、お姉ちゃんの娘っちが持っている。一目見て気に入ったらしかったので、あげてしまった。



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