会長「音が紡ぐ笑顔の魔法」
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199: ◆MOhabd2xa8mX[saga]
2018/05/10(木) 13:58:23.03 ID:/nY1i46xO
姉「男に会いたい……」

母「……そうね」

母「音のセンスがなくたって男は私達の……」

母「家族だから」

父「だな……」

母は真っ直ぐな瞳で祖母を見据える。
母の言葉は常識でこそあるが、心からの嘘偽り無く望んでいる事ではない。
普通の人間なら2人と男を近付けたくもないだろう、せめて父と母の覚悟を推し量る為にも1度は突き放すだろう。
祖母は理解していた。
試しに突き放したとしても父と母が食い下がる事は無いと。
『はい、そうですか』と待っていましたとでも言わんばかりの反応を取り、自分達が悪者ではない、むしろ普通の人間である事を体良く表現するのが目的だと。
今は会いたくても会えない、それならば昔は?どうして?
祖母は考える事すらも馬鹿らしくなり、仮にも腹を痛めて産んだ筈の子を小さく鼻で笑ってやった。

祖母「……」

祖母「綺羅星ソニアって知ってる?」

こんな茶番を繰り広げるよりも別の事を話した方が良い、自分の娘で無ければ思い付く限りの罵倒雑言を浴びせてやりたかった。

母「えぇ、有名ね」

父「アイドルとは思えない歌唱力ですが、どうして?今はそれどころでは……」

祖母「……」

あの時の事は少し行き過ぎた教育だと思っていた。
男に対する情熱が間違えた方向に行ってしまっているだけだと、祖母はひどい勘違いをしていた。
目の前で座っている2人は男を道具かなにかと勘違いしていたのだ。
その結果、男は屈折した感情を今でも持ち続けている、理由は言うまでもない。

祖母「気づくわけない……か」


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