131: ◆MOhabd2xa8mX[saga]
2017/10/08(日) 06:45:06.93 ID:qJDs1U2pO
幽霊部員「盛り上がってきたっすよ〜!」
幼馴染「……」
カイチョ-
幼馴染「まって」
作詞「んー?」
幽霊部員「だんだだっ、だっだっ」
幼馴染「私が歌っても良いけど」プイッ
作詞「いいよ、歌う?」
幼馴染「かるっ、それでいいの?」
幽霊部員「あー……………盛り上がっている所悪いっすけど、幼馴染ちゃんの声じゃあ私達の曲に合わないっすね」
幼馴染「早く言いなさいよ!!」
作詞「ははっ、歌まで即興になったら滅茶苦茶だからね」
幼馴染「……………」
幼馴染「――始めるわよ」ギュインッ
幽霊部員「楽しむっす」ポ-ンッ
作詞「今まで……ありがとう」
作詞「うんっ、悪くない」
そうさ、何もかもが悪くない。
私はこうして可愛い後輩に囲まれて引退出来る。
ロリ……先輩、部長(OG)、ごめんなさい。
私は本当に何も役に立てなかった。
花を咲かせずに枯れ落ちる徒花にも劣る無意味な蕾。それが私、後悔は先に立たず、時間は終わりを告げる。
その事実を噛み締めながら自由天文部の3年生として可愛い後輩に恵まれたと宣い、そんな可愛い後輩の道を閉ざすのだ、私は。
許して欲しい訳ではない、ただ、音楽を嫌いにならないで欲しい。
幽霊部員「……」ニコッ
ロリ「……」ニコッ
作詞「!」
二人が振り向きざまに私へと微笑みかける。
そうか、最後の演奏も終盤に差し掛かったのか。私は最後の最後に無意識で演奏していたのか……そうか、なら、せめて、せめて最後のソロパート、私のソロは私を音に乗せて――
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