俺ガイルSS 『思いのほか壁ドンは難しい』 その他 Part2
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903:1[sage]
2022/10/03(月) 22:27:46.29 ID:C6AJlavI0

平塚「それみろ。なんやかんや言いつつ、結局のところふたりで乳繰(ちちく)りあっていたのではないか」

けっ、リア充が、爆発しろ、と吐き捨てる。 冗談のつもりかも知れないがアラサー女子が口にするとリアル過ぎてちょっと笑えない。
つか、いったいナニをどう聞いたらそういう結論になるんだよ。

八幡「今時、乳繰りって、さすがにちょっとオッサン臭くありません? 年齢がバレますよ?」

平塚「やかましい! そんな言葉を知ってるキミの方だって大概だろう。恋バナがしたいんだったら他でやりたまえ。聞いているだけで耳からゲップがでそうだ」

言いながら大袈裟に肩を竦め、うへぇとばかりに口をへの字にひん曲げる。いや話振ってきたのそっちだろ。なんなのこの超理不尽な会話。


平塚「ま、ともかく、それはそれとしてだな、」

恐らく俺を励ますためなのだろう、今度はわざと明るい声を出しながら、さりげなく背中に回した手で優しく肩を叩く。

平塚「とにかく、今はまだ雪ノ下が留学すると決まったわけでなし、そう悲観的になることもあるまい」

八幡「そりゃそうなんですが … 」

そうは言われても、先生ですら何も知らされていないという事実が改めて俺の心に重く圧し掛かかる。
もとより、ポジティブとは縁の遠い性格だ。
楽観的に構えてていきなり突き落とされるより、最悪の事態を想定していた方が、いざという時に落差が少ない分、精神的ダメージも少ない。
どうしても悪い方へ悪い方へと思考が突き進んでしまうのも、ある意味仕方ないと言っていいだろう。


平塚「 ――― それに、な、比企谷」

弱音を吐きかけた俺の言葉を遮るようにして、それまでとは明らかに違うトーンで静かに切り出す。
その声の響きには、ともすれば塞ぎ込んでしまいそうになる今の俺でさえ、つい耳を傾けざるを得ない響きがあった。

平塚「今回の件に限らず、生徒の個別の案件に対して校長が最終的にどのような判断を下したかまでは、私のような下っ端 ……… いや、若手にまでは知らされないことも多いのだよ。ふふ」

八幡「 ……… この状況で、わざわざ言い直してまで若手強調する必要性がどこにあるんですかね」

しかもなんでちょっと嬉しそうなんだよ、この人。




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