俺ガイルSS 『思いのほか壁ドンは難しい』 その他 Part2
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835:1[sage]
2020/05/03(日) 20:30:25.54 ID:NOnZ36gu0


んぶっ



その瞬間、陽乃さんが口から盛大に茶色い液体を吹き出し、そのまま暫くの間、ゲホゲホと咳込み、咽せ返す。

暫くしてそれも収まると、後には部屋の隅に設えた古風な柱時計が正確に時を刻む、こつこつという音だけが地獄のような静寂に包まれた空間で大きく響き渡っていた。

思い出したかのように様に、遠く庭のどこかから、カポーンという鹿威しの間の抜けた音が聞こえてくる。

誰ぞ身じろぎでもしたのか、不意にぎしりと椅子の軋む音したかと思うと、――――――――――

今度は、くつくつと、まるで喉の奥が引き攣るかのような奇妙な声が聴こえてきた。

だがそれも束の間、やがて我慢の限界に達したのか、


陽乃「あ、あははははははははははははははははっ、バカだっ、バカだっ、ここに真性のバカがいるぅ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!」


堰が崩れるかのように、陽乃さんの哄笑が広い部屋の中、所狭しとばかりに響き渡る。

そればかりか文字通り腹を抱え、脚をバタバタと振りながら涙まで流している。


雪乃母「 ―――――― 陽乃」

そんなあねのんの姿を無表情に眺めつつ、母のんが静かに窘(たしな)める。


陽乃「だって、だって、だ、だめ、も、もうホント限界っ、あはははははははははははははははははははははははははは、ひーっ、ひーっ、ひーっ」





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