俺ガイルSS 『思いのほか壁ドンは難しい』 その他 Part2
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648:1[sage]
2019/07/17(水) 20:29:11.90 ID:9g2X1Clv0


陽乃「 ―――――― あら、美味し」


コーヒーカップに口をつけた陽乃さんの形の良い唇に品の良い柔らかな笑みが浮かぶ。

寒い処で立ち話もなんですから、続きは中でいかがですか ――― 止める間もなく小町がそんな余計な事を言い出したせいで、結局のところ俺にとって極めつけの疫病神とさえいえる存在を家に招き入れることになってしまったわけである。

普段から何かと気のつく上に可愛くてよくできたどこへ出しても恥ずかしくないがどこにも出すつもりのない超自慢の妹ではあるのだが、こんな時ばかりはその性格が恨めしい。


八幡「すみませんね。うち、滅多に客とか来ないんでインスタントくらいしかご用意できなくて」

陽乃「いいえ、お気になさらず」

口に合うかどうかというよりも、雪ノ下の紅茶好きからしてあねのんも紅茶党なのかもしれないが、残念ながらうちの家族は揃いも揃って皆コーヒー党だ。

厳密にはその中にも更に派閥があり、小町はどちらかというとカフェオレ派だが俺はマッ缶原理主義。オヤジと母ちゃんに至っては嗜好品としてではなく気つけや眠気覚ましとしてカフェインを摂取するのが目的なので基本ストレートで砂糖もミルクも一切入れない。
ブラックなのは勤め先の会社だけにしとけばいいのに。





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