俺ガイルSS 『思いのほか壁ドンは難しい』 その他 Part2
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587:[sage]
2019/06/30(日) 00:50:52.78 ID:UuBroTXy0

陽乃「 ――― ところで、そちらはどちら様なのかしら?」

まるで今初めて気が付いたかのように三浦へと向ける陽乃さんの瞳が、何か新しい玩具でも見つけた子どものようにキラキラと輝く。
あるいはこの場合、獲物を見つけた猫が舌なめずりするかのような、とでも形容すべきか。

そして笑顔のままくりんと首だけで俺に向き直り、

陽乃「――― こないだ連れてたのとは、また違う子みたいだけど?」

明らかに言わなくてもいいはずのひと言まで付け加える。

八幡「 ……… できればそういう誤解を招くような言い方するのやめてもらえませんかね?」

っていうかそれフツウに女連れに対して言ったら絶対あかんヤツやろ。


三浦「あ、あーしは、その、隼人の …… 友達って言うか」

生徒会主催の進路相談会やバレンタインのイベントで何度か顔を合わせているとはいえ、こうして陽乃さんから直接声をかけられるのはこれが初めてなのだろう。
相手が誰であれ憚ることのない三浦にしては珍しく、幾分気遅れでもしているかのようにおずおずと答えつつ、それでも何かしら期待するような目でチラリと葉山の様子を窺う。


葉山「 ――― 友達だよ。俺や比企谷と同じクラスの三浦優美子」

そんな彼女の気持ちを知ってか知らずか、ごくあっさりとした葉山の紹介に三浦の顔がみるみる失意と落胆に曇る。

陽乃「あら、そう。ふーん、隼人のお友達なんだ」

それを聞いた陽乃さんの反応は素っ気なく、なぜかそれきり三浦に対する興味を失くしたかのようだった。

陽乃さんにいったいどんな意図があったにせよ、“お友達”を強調したかのようなセリフが余程気に障ったのか、三浦の片眉がピクリと反応する。

それまでの借りてきた猫の皮のようなしおらしさはどこへやら、やおら腕を組み、ブーツのつま先でカツカツと硬い音を刻みながら憮然とした表情で言い放つ。

三浦「ちょっとちょっとー、前々から気になってたんですけどー。隼人隼人隼人隼人って隼人のこと気安く呼び捨てなんかしてー、隼人、この人いったい隼人のなんなわけー?」

いやいやいやいやいやいやいやいや、あーしさん、いくらなんでもそれ自分の事棚上げし過ぎでしょ。
伊東温泉のCMだってさすがにそこまでハヤト連発してねぇぞ。あれはハトヤだけど。




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