俺ガイルSS 『思いのほか壁ドンは難しい』 その他 Part2
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145:1[sage]
2017/03/10(金) 21:01:35.45 ID:4HNvyQ/Y0

ひとつだけ気がかりなことがあったので、俺は足を止めて平塚先生に振り返る。


八幡「 ………… 最後にひとつだけ聞いてもいいですか?」

平塚「ふむ。よかろう。言ってみたまえ」


八幡「この場合、依頼人はいったい誰になるんですかね?」

雪ノ下の掲げる奉仕部の方針は、依頼人の抱える悩みや問題を解決することではなく、あくまでも解決のための手助けをする、というスタンスだったはずだ。
だとすれば、どのような形であれ、依頼を引き受けるに当たっては、やはりその依頼人とやらをはっきりとさせておくのが筋というものだろう。


先生は“なんだ、そんな事もわからんのかね?”という顔をして暫く俺の顔を見ていたが、

平塚「キミもたまには頭だけではなく、胸に手を当てて考えてみたらどうだね」

謎めいた言葉を口にする。


八幡「 ……… そうですか、では遠慮なく。…… って、痛ッてッ! いったい何すんですかッ?!」

平塚「それはこちらのセリフだッ! 私の、ではない、キサマの胸だッ!」


ぴしゃりと叩かれ、渋々引っ込めた手の甲をさすりつつ、俺は仕方なく言われるままにその手を今度は自分の胸に押し当てる。

普段なら男の胸なんぞ頼まれても触りたくはないし、自分の胸なぞいくら触ったところで面白くもなんともないのだが、そのまま無言で考えること暫し。やがて、



なるほど、――― と得心がいった。





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