【ハンター×ハンター】逆風のヨークシンオークション その2【安価】
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◆1WEjI0bkj6
[saga]
2017/02/15(水) 21:55:29.90 ID:ETo2VNER0
「名前はクロロ・ルシルフル、ね。 間違いない?」
「こちらが確保している古参の旅団員から引き出した情報です、偽装など出来ない方法でね」
「つまり、そのクロロが昔から偽名を使っていない限りは大丈夫ってことか。 写真はあるの?」
「その名前で検索してみたら引っかかりましたよ。 天空闘技場の二百階闘士の中に、同姓同名がいました。
団員に確認させた所本人に間違いないようです」
ゲンドーは懐から一枚の写真を取り出す。
それを女は手に取って眺めた。
「少し、ブレてるわね」
「すいません。 素人が撮ったものしか用意できなくて」
「そう・・・。まあ、このくらいなら何とかなります。 そして、最後に一番大事なこと、ターゲットの発の内容は?」
それを聞き、ゲンドーは少し不安そうな表情になった。
「あの、団員も詳しくは知らないようでして、ただ他人の発を盗むことができるようです」
「それだけ情報があれば何とかなるわ。 じゃ、始めようかしら」
女がクロロの写真の上に手をかざす。
その格好で静止したまま、三分間程が立っただろうか。
女はゆっくりと顔を上げ言った。
「終わったわ。 この男はもう【気まぐれな条件(ムーディー・ブレス)】の影響下に入った」
「ありがとうございます、報酬はいつもどおり現金で。 私はこれで失礼します」
「まって、ゲンドーさん」
報酬を置いて帰りかけたゲンドーに、女から一枚の紙が渡される。
「私、この能力の制約があるから、能力が発動している一週間はこの部屋を出られないのよ。 一週間分の食料を買ってきてくれない?
たまたま買いそびれちゃって」
「では、後ほど部下に」
「だめ、この部屋の場所を知る人は最小限にしておきたいの」
「・・・わかりました」
ビルを後にし、ゲンドーは食料品店へ向かった。
(しかし、あの女の用心深さは凄いな、所在地を徹底的に隠すのもそうだが、自分の名前さえ、ごく近しい人間しか知らないって話だ。
その性格と能力から、付いたあだ名が『禁じ屋』、か。 まあ、おつかい位は甘んじて引き受けてやるさ。 これでまた一つ旅団を
追い詰めたんだからな)
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