【ペルソナ5】9股かけたけどやっぱりたった一人を決めていく・後編【安価SS】
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73: ◆86inwKqtElvs[saga]
2017/02/05(日) 21:48:21.38 ID:kyE835q/0

《屋上》


杏「…………」

真「話って?」

春「うん。単刀直入に訊くね」

春「彼の事、好き?」

真「……唐突ね」

春「そうかな。いずれ来ることだと杏ちゃんは気付いてたみたいだけど」

杏「まあ、避けられないよね。どうしても」

春「うん。そうだね、もうちょっと突っ込んだ話を訊くとね」

春「『怪盗団の居場所と彼の隣ならどっちをとる?』かってこと」

真「……意味が分からないんだけど」

春「分からない振りをするのはよそうよ、マコちゃん」

真「…………」

春「ねえ、二人は、例えば彼が私でもいいし他の女性でもいいけど、自分以外の誰かを選んだとして」

春「それを純粋に祝福できる?」

杏・真「……っ!」

春「私はね、できない」

春「そんなふうに諦めるには、私の中で彼の存在は大きすぎるから」

春「だからね、私は――怪盗団を捨てる事に決めたよ」

杏「……春、アンタマジで言ってるの?」

春「冗談に見えるのかな」

春「彼が私達の中から誰かを選んだら、私達は以前のようにはならないよ」

春「もう怪盗団自体の役目は終わってる。単なる仲良しごっこになるだけ」

真「……春。私は彼のことも大切だけど、あなたも含めて仲間の事も大切に思ってる」

真「あなたもそうだと思ってた」

春「大切だよ。怪盗団は、あのアジトは、とても大切な居場所」

春「でも、それを壊してでも、私は彼の隣にいたい」

春「壊さないと一緒にいられないというなら、私は怪盗団を壊すことを選ぶよ」

杏「……そこまで考えてるんだ」

春「ああ、でもね。両方を手に入れることができるなら、それが何よりも幸せだと思う」

春「だからね、二人にお願いに来たの」

春「彼のこと、諦めてくれないかな?」




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