【ペルソナ5】9股かけたけどやっぱりたった一人を決めていく・後編【安価SS】
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◆86inwKqtElvs
[saga]
2017/02/10(金) 10:39:13.04 ID:Gke7huEw0
「春が、それを望んでる。それに、千早のお客さんも、千早の言葉をもう一度聞きたいって」
被害者が加害者のスポンサーになるなんて考えもしなかった。
弁護士もつては別の人だけど、費用はお客さんたちが出してくれたと。
「春は千早の覚悟に負けたから、潔く諦めるって言ってたよ」
どう表現していいかわからない、彼の苦笑いに、私はどう反応していいかわからない。
彼が18になった。
「千早、結婚しよう」
…………?
「え?」
「俺が千早の人生をめちゃめちゃにしたから、俺も一緒に償っていきたい」
ああ。
罪悪感からなんだ。
「千早じゃなかったら、結婚しようとは思ってないよ」
そうなのだろうか。もう視えない私には、人の心はわからない。
怪盗団がどうなったのかは訊けなかった。
ただ、崩壊は免れなかったんだろうと思う。彼の話に春さん以外の仲間の名前が出なくなったから。
その春さんの名前も、あくまで事件の被害者としての名前でしか出なくなった。
彼の可能性を閉じたのは、私だ。
それも、私の罪。
いや、それが一番の罪なんだと思う。
なあーお、と黒猫が鳴いた。
これからの人生は、全て償いに費やされる。
ある意味では、
きっと彼が隣にいることも、罰の一つなんだと思う。
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