楓「拝啓、忌まわしき過去に告ぐ絶縁の詩」【偶像喰種・外伝後編】
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6: ◆AyvLkOoV8s[saga]
2017/01/12(木) 22:38:14.90 ID:DnYpiQvm0

それだけ聞かされても、ちっちゃい私は夢を諦めきれませんでした。

それまでに無いくらい……もしかしたら、生まれてはじめてなくらい。

それくらい駄々をこねて、わがままを言って、泣いてパパとママを困らせたんです。

絶対に正体を隠すから。いい子にするから。

お勉強でもお手伝いでもごはんの訓練でも、なんでもするから。

そう約束して、まずは学校で頑張って、約束したことは全部守り切って。

そしてやっと、アイドルの養成所に行くことを許してもらえたんです。


それからは……とっても長い時間を、養成所で過ごしました。

周りにいたのは、ほとんどが人間の女の子。

その子たちは夢を諦めたか、私より先にデビューしたかで、養成所を去っていきます。

時々"喰種"の女の子とも一緒になったんですけど、その子たちは皆、遅かれ早かれ辞めてしまいました。


デビューした女の子は、みんな人間の女の子だったんです。


私はオーディションを受けても落ちて、

目立ちすぎることも出来ないから、ほかに派手なアピールもできなくて。



"喰種"の私はたった一人、養成所でレッスンして毎日を過ごしていました。



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