7:名無しNIPPER[sage saga]
2017/01/08(日) 23:46:39.15 ID:tTAn3URP0
◇◇◇
「おはようございまーす!」
プロダクションに入ると、いつものように元気な挨拶をします。
「あ、卯月、おはよう!」
すると、プロデューサーは慌てた様子で私の元へ駆け寄ってきました。
「身体はもう大丈夫なのか?」
「え?」
思いがけない言葉に、変な声が出てきました。
「もう、一週間も休んでいたじゃないか?」
「い、一週間?」
慌てて携帯端末をチェックすると、目に入ってきたのは思いがけない情報。
確かに、昨日の夜から一週間たっています……いえ、昨日の夜が一週間前で、正確には昨日の夜じゃなくて……
「あーえーと……」
思わず首を傾げてしまいます。どういう事なのでしょうか?
「まだ調子が悪いのか? 今は大切な時期だけど、無理をせずに――」
「いえ、本当に大丈夫です!」
心配そうに見るプロデューサーを遮って伝えます。私は本当に元気いっぱいです。
「それじゃあ、まずはレッスンから……それと、来週にあるミニライブについても調整があるから」
「は、はい!」
「……本当に、大丈夫だよな」
「大丈夫ですから!!」
心配をかけないように、笑顔で訴えます。それでも、プロデューサーさんの顔はスッキリしません。
どこかで私の中の何かがずれたような気がしました。『島村卯月』と言う歯車がどこか外れたような、そんな気持ち悪さ……だけど、それがどこであるか分かりません。
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