355: ◆kJur2.rMxfRZ[saga]
2017/07/15(土) 21:31:45.75 ID:1o2Zwag/0
ルーラ「単刀直入に言うわ。私達は契約者バトルを阻止するために来たの」
ルーラ「だから貴方もすぐに戦いを棄権する事、いいわね?」
北岡「悪いけど、それは出来ない相談だね」
ルーラ「どうして?他の人を殺してまで叶えたい願いがあるって言うの?」
北岡「ああ、あるね」
たま「自分の願いの為に人を殺すなんてそんなのよくないよ…」
北岡「世の中にはね。正しい事なんか何も無いんだよ。犬のお嬢ちゃん」
ミナエル「こんな何でも買えそうな良い暮らししてる癖に何が欲しいんだよ!」
ユナエル「欲しいんだよ!」
北岡「確かに俺は何でも持っている、見ての通り容姿端麗、頭脳明晰、年収も君達より遥かに多いだろう」
北岡「彼女も8人ほどいて、そっちの方面でも全く不自由していない」
北岡「父方のご先祖は旧華族の出身で血筋も申し分ない」
北岡「仕事も順調で若手弁護士の中では間違いなく俺がナンバーワンだ」
北岡「人は俺を天才と言うが俺に言わせればそれはまだ控えめな褒め言葉で本当は大天才と言って欲しい」
北岡「そんな完璧な俺でさえも一つだけ手に入らない物があるから俺は契約者になったんだ。それは」
ルーラ「永遠の命、とでも言った所かしら?」
北岡「君はなかなか冴えてるね、俺という存在はこの日本にとって、いや世界にとって多大な価値のある宝だ」
北岡「たかが十数人の命でそれが存続出来るなら、これ以上に無いほどお得な条件じゃないか」
北岡「理解出来たなら、君達も俺が勝ち残る為に協力してくれるとありがたいんだけどね」
ルーラ「それは出来ないわね。魔法少女としての任務が最優先よ。長生きしたかったら健康にでも気を遣う事ね」
北岡「…交渉は決裂か」
吾郎(…………)
たま「ひっ!」
北岡の秘書兼執事兼料理人の由良吾郎が北岡を庇うように魔法少女達の前に現れた。
たまが小さな悲鳴をあげる、それは無理もない事であった。
ルーラが今まで出会った人間の中で、最も醜い容姿をしていたからだ。
その醜い風貌から発せられる威圧感は魔法少女ですら怖気づいてしまう。
吾郎の顔をより不気味に見せているのは紫色の分厚い唇だった。
吾郎は喋る事が出来なかった、その唇は金色の糸で縫合されていたからだ。
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