343: ◆kJur2.rMxfRZ[saga]
2017/07/10(月) 10:18:41.65 ID:VBckhTQl0
シザース(ぐぐっ…私が貴女みたいな人に、ここまでやられるとは…)
スノーホワイト(生きていた!?……良かった……)
シザース(何を喜んでいるんです……戦いはまだ終わってませんよ)
スノーホワイト(もう止めてください!!どうしてそんなに力にこだわるんですか!?)
シザース(どうして?それを貴女が言いますか……)
『元はと言えば力を求める原因を作ったのは貴女ですよ』『力の無い者は何もするなと教えたのはね』
シザースの心の声が流れてきた。
それは須藤雅史の嘘偽りの無い、心からの叫びだった。
スノーホワイト(まさか、刑事さんは……必死にファントムと戦っていたあの……)
シザース(ええ、無様に正義を信じて無駄に足掻いていたその刑事ですよ!私は!)
スノーホワイト(どうしてです?なんであの優しい刑事さんがこんな酷い事を!)
シザース(心底がっかりしたからですよ。警察に関しても、力を持たなかった私自身に対してもね!)
シザース(ファントムのような恐るべき脅威からは目を反らし、弱者を救わず、金や権力を持つ悪人の肩を持つ)
シザース(そんな警察側に正義があると本気で信じていたんですよ私は、おかしな話でしょう)
シザース(そして私は気付いたのですよ。世の中は他人を蹴落とし、ずるく、賢く生きるべきだとね)
シザース(他の生物だってそうです。弱肉強食こそ世の摂理なのですよ)
シザース(だから私は決めました。他者を喰らい、全ての頂点に立とうと、その為ならどんな悪事だって働きましょう)
スノーホワイト(刑事さん!!お願い……元の優しい刑事さんに……)
シザース(無駄ですよ!力の無い者の言葉では私は止まりません!)
スノーホワイト(……っ!)
シザース(ごぼっ)
シザースの巨大な鋏がスノーホワイトに振り下ろされる寸前に
背後から突いたウィングランサーがシザースの身体を貫いた。
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