193: ◆kJur2.rMxfRZ[saga]
2017/05/12(金) 06:43:05.38 ID:VnMld+bP0
リブラ「しまった、既に変身済か!!」
リップル「お前は……あの時のファントム」
リップルの心は怒りに震えていた。
大切なクラスメイトの命を奪おうとしたファントム。
地面を蹴ってリブラへと斬りかかる。
日本刀の一撃は錫杖で防がれるも、意に介さず攻撃を繰り返した。
リップルはそれほど筋力を持った魔法少女ではない。
パワーよりスピード、一撃必殺よりも手数を駆使した攻撃を得意とする。
リブラを翻弄するように動き回りながら上下左右、様々な方向へ斬撃を繰り返した。
リブラ(馬鹿な……前に戦った時は、一対一では私が上手だった筈だ)
リップル「二度とゲートを狙わせない、覚悟しろぉ!!」
リブラ(人間を守ろうとする一心で成長したか。厄介だな)
リブラ「ここは引かせてもらおう。次こそ貴様の命を頂く」
リップル「待て!!ちっ、逃げられた」
リブラの幻影魔法がリップルを包み込み、晴れた時には本体の姿はどこかへと行ってしまった。
リップル(そうだ、あいつは……!?)
グレムリンと呼ばれるファントムは川へと落ちたきり、浮かんでこない。
まさか溺れたのでは?とリップルの脳裏に不安がよぎる。
ファントムだというのが本当なら助けるべきではない。
でもなぜ自分を助けたのか、彼は本当にファントムなのか?
そんな不安で胸が一杯になったリップルは川へ飛び込まずにはいられなかった。
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