933: ◆8zklXZsAwY[saga]
2019/08/18(日) 20:21:53.21 ID:TPJ777ywO
屋上までは問題なくたどり着いた。いつのまにか永井を追い抜いて先頭を走っていた中野がドアを手で押した。
中野「閉まってるぜ!」
中野はずっと握っていた拳銃をドアに向け、二回撃った。銃弾はドアにわずかな凹みをつけ、跳ね返って暗闇を飛んだ。跳弾した弾のうちの一発がアナスタシアにあたった。アナスタシアは踊り場まで転げ落ち、あらぬ方向に四肢を捻じ曲げてしばらくのあいだ死んでいた。永井も中野も理解の追いつかない眼で踊り場の死体を眺めていると、頭がばっと跳ね上がった。
復活したアナスタシアがさすがに憤懣やるかたないといったふうに叫ぶ。
アナスタシア「どうしてですか!?」
永井「おまえ、下で見張ってろ!」
中野「だな!」
永井「早く上がってこい!」
永井がアナスタシアにむかって叫んだ。ドアの前までやってくると、永井が電子ロックの上下十センチ程のところを指し示しながら言った。
永井「ココとココに穴を開ける。設計図で見た限りそれで開くはずだ」
アナスタシア「でも、どうやって?」
永井「僕の両腕を切り落とす」
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