792: ◆8zklXZsAwY[saga]
2019/01/26(土) 22:37:14.94 ID:ymR8HEsBO
田中「永井か」
亜人にしか見えないIBM粒子が田中たちを飲み込んだ。並外れた量のIBM粒子を放出した永井は、何食わぬ顔で巨大送風機の前に座ったままだった。永井は無意識に視線をあげ、ふと閉じていた口を開け、つぶやいた。
永井「あとは任せましたよ、平沢さん」
黒い粒子に埋め尽くされた社長室は亜人にとっても奇妙な空間と化していた。ブラックアウトする視界、だが音もなく匂いもない、暑さや冷たさもなく、ただごうごうと音を立てる送風によって粒子が眼の前で流動していく。
高橋「なんも見えねえぞ!」
パニックになった高橋が銃を乱射する。銃弾は防弾ガラスをひび割っただけだった。悲鳴をあげる李を取り残して、平沢たちは平常通りの滑らかな動きで接近していく。
高橋のAKMが弾切れを起こす。舌打ちしつつマガジンをリリースしたあと、バックに手を伸ばし換えのマガジンを探す。
ゲン「ウッ!」
ゲンの呻き声のあと、床に倒れる音がした。
高橋「ゲン! どうした! ゲン」
田中「落ち着け、高橋!」
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