675: ◆8zklXZsAwY[saga]
2018/10/15(月) 20:50:12.62 ID:z5kRHM0CO
永井「どんな不備が?」
中野「こんな危ないこと女性にさせられるかよ!」
永井「運動会やってんじゃねーんだぞ! 子供だろうが老人だろうが、使えるものは使う!」
下村「中野くん、うれしいけど迷惑だよ。わたしは仕事をサボる気なんてない」
中野「……んー」
永井「当然だろ」
永井は見取り図に眼を戻し、ペンの動きを再開した。戸崎は頭を抱え、ため息をついた。中野はすこしふてくされていたが、反省した態度を見せた。下村は中野に微笑みかけ、ふたたび穏やかな雰囲気の会話をした。
平沢は永井がふたりに一瞬視線を向けたのに気がついた。
戸崎「とりあえず十分休憩だ。私は返さなければならない仕事のメールがある」
そう告げたとき、戸崎はペンが机に置かれる耳にした。音がしたほうに視線を向けると、そこに眼が引き付けられた。
永井は人差し指でペンを転がしながら、考え深そうに見取り図を見つめていた。
数多くの書き込み、部屋や通路を表す直線の上にも文字が書き付けられ、敵の侵入脱出経路の予想、各階の設備がどのように利用可能か、こちらの要員をどのように配置すれば優位になるか、検討と思考の重ねたペンの運動の跡がそこにあった。
戸崎は数秒間そこに眼をとめ、それからドアを抜け部屋から出ていった。
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