610: ◆8zklXZsAwY[saga]
2018/05/13(日) 22:17:48.03 ID:HRQM2WMiO
中野「アーニャちゃん、おれらもう行くから」
元気でとだけ言い残し、アナスタシアの返事も待たずに中野は窓を閉めようとした。プロデューサーはあわてて車に近より、中野に話しかけた。アナスタシアは思わずぎくりとする。
プロデューサー「中野さん、でしたね? この度はなんとお礼を申し上げたらいいか……」
中野「ぜんぜんたいしたことないっすよ」
プロデューサーは永井に気づいた様子はないようだった。助手席の永井は帽子で顔に隠しシートに凭れて寝たふりをしていた。
中野「それじゃこれから仕事なんで」
その言葉を最後に中野の運転する車は気ままな旅烏のように去っていった。空いた道路を走る車に劇的な印象はまったくなく、アナスタシアは永井と中野との別れがこんなにあっさりしてていいのだろうかと思った。
プロデューサー「なにか買っていきますか?」
プロデューサーが尋ねた。朝食はもう食べたし、たとえ空腹でもアナスタシアは食べ物をねだったりしなかっただろう。プロデューサーはとりあえずミネラルウォーターを手渡した。
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