599: ◆8zklXZsAwY[saga]
2018/05/13(日) 21:58:27.69 ID:HRQM2WMiO
得々とした中野の語りにアナスタシアは眼を見張っていた。それはプロデューサーも同じで、ここまで話を聞いたときにはもう中野のペースにはまっていた。
打ち解けた感じのする通話が続いたと思ったら、中野がスマートフォンをアナスタシアに返してきた。
中野「てきとう言ったけど、アーニャ無事だし、まあなんとかなるばい」
スマートフォンを耳に当てるとまだ通話中で、プロデューサーの声は落ち着いた雰囲気を取り戻していた。
武内P『中野さんから事情は伺いました。大変だったんですね』
アナスタシア「アー……はい……」
これまでのいきさつを思い起こし、アナスタシアは苦り切った返事をした。
武内P『こちらに到着したら、すぐに寮までお送りします。今日はとにかく身体を休めることに専念してください』
アナスタシア「プロデューサー、ごめんなさい……わたし、みんなに迷惑かけてしまいました……」
武内P『多くの方がアナスタシアさんのことを心配していました。その方たちはアナスタシアさんが無事だとわかれば、心のそこからホッと安心しますよ。私もそうなのですから』
アナスタシアは感極まりそうになる。そのことを悟られまいとスマートフォンを耳から離して胸元にあて、深呼吸して気持ちを落ち着ける。息を長く吐いて胸元をたいらにすると、アナスタシアはスマートフォンを耳にもどした。
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