新田美波「わたしの弟が、亜人……?」
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486: ◆8zklXZsAwY[saga]
2017/10/23(月) 23:04:16.76 ID:rkcK97lyO

 地上では、佐藤が短機関銃のストラップを首に巻き付けて動きを拘束した隊員を盾にして、銃弾の装填を行っていた。首に食い込むストラップのせいで、見開いた両眼が血走っている。


SAT隊長「散れ! 散れ!」


 半数以上が身体のどこかを欠損した死体となって散乱するなか、動揺が抜けきらない部隊に向かって隊長が吠えた。佐藤の周囲に密集したままでは確実に全滅する。残った人数でも部隊を三つに分け、連続射殺を再開すればまだ望みはある。場合によっては、いま拘束されている仲間ごと射殺することも想定しなければならなかった。

 隊長の指示にしたがい、部隊員たちが散開しようとする。

 拘束された隊員はナイフを手に取り、首を締め付けるストラップを切断しようともがいていた。ナイフの刃がストラップに触れた。隊員は必死の力を込め、ナイフを握る手を引き、ストラップを切断した。拘束が解け、隊員の身体が前に倒れる。右脚を前に出し、体勢を立て直そうとする直前、ナイフを握る手を佐藤が掴んだ。



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