473: ◆8zklXZsAwY[saga]
2017/10/23(月) 22:40:02.09 ID:rkcK97lyO
佐藤「ゲン君、高橋君!」
復活した佐藤が高橋らに呼びかける。拘束帯によって担架にくくりつけられた手首が狙撃され、拘束が佐藤の手首ごと千切られる。一拍おいた二連射のあと、佐藤が身体を起こす。集団から飛び出してきた一人の隊員その眉間を撃ち抜き、佐藤はまた倒れた。
SAT隊長「こいつだけは復活させるな!」
佐藤を撃った隊員の目が狙撃された。それと同じタイミングで別の射手が担架の側まで近づき、佐藤を撃ち続けた。盾を持った隊員が射手に並走し、狙撃から射手を守る。
弾倉が残りひとつになったところで射手は盾役の隊員の背中を叩いた。それを合図に二名の隊員は担架からゆっくり離れ、射殺と後退を続けながら、待機していた交代要員と入れ替わった。落ちる水滴に混じって銃弾が飛来してくるなか、交代した射手は銃火を閃かせながら佐藤に近づいていった。集団から離れた位置にいるせいで、射手に狙撃が集中した。盾役の隊員は射手の頭部が隠れるよう盾を高めに持ち上げねばならなかった。
地上部隊は釘付けにされていた。高橋は時折、思い出したかのように、集団に向けても狙撃を放ち、隊の前進を邪魔していた。
SAT隊長「狙撃手はなんとかならないのか!?」
また一人隊員が頭を撃ち抜かれたのを見て、SATの隊長は叫ばずにいらなれなかった。
ゲン「手枷は外した。復活の隙を作ってやらねーと」
ゲンは双眼鏡から眼を離して高橋に話しかけた。次の瞬間、ゲンの鼻先をなにかが掠めていった。かすかな痛みを感じながら、隣を見やると、高橋の頭が打ち抜かれていた。高橋の頭はがくんと右側に倒れ、頭の左側が上を向いた。星型に裂けた射出口からどばどばと血が流れて、屋上を赤く汚した。
ゲンは頭を回して北側のビルに目を向けた。ビルの屋上に二人の人影が見えた。
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